節電のために土日勤務っていいの

今年の夏に予想される電力不足を回避するために家庭、企業に節電が呼びかけられている。
それをうけて各企業がいろいろな対策を打ち出しています。

なかでも気になったのは、NTTドコモマツダが発表したように、土日を勤務として、その代わりに平日の2日を休みとするという策です。

たしかに電力不足で問題なのは、ピーク時なので、平日の昼間というピークを避けるために平日を休みにするというのは節電の観点からは間違ってないのでしょう。

子どもは誰がみる?

日頃から日本社会はいろんな点でいまだに昭和的家庭像に基づいた動きが多いなぁと思っていましたが、今回もその典型ではないでしょうか。
子どもをもつ母親も父親も働いているのが普通という前提だったらこんな対策絶対出てこないと思いますけど、どういう発想なんでしょうか?

保育園を土日も空けるように役所に呼びかけるとか、企業の保育所もシフトに対応するとか少しは動きがあるようですが、まあ全部は難しいでしょう。土日が休みの会社もいっぱいあるわけで、ぎりぎりの人数でまわしている保育園がこれ以上開ける日を増やすんだったら付け焼刃ではいかないでしょう。人員の確保、予算の手当て等が必要です。
それに小学校は?中学校は?やっぱり土日休みですよね。

そもそもそれらを考慮、調整してから企業が土日勤務案を発表しているようには見えない。

土日に小学生を誰が見てくれるんでしょうか?みてくれるところが見つかったところで、家族団らんの週末は過ごせないんですよね?それを節電の美名の下に奪うのはあまりにも横暴ではないでしょうか。
数日間とかなら分かりますけど、3ヶ月とかでしょ。ありえないなー。

マスコミもそういう論調で叩いてるものとかあるんでしょうか。WEBで見る限りあまりなかったような。マスコミの人とか、奥さん専業主婦で昭和的家庭が多いので気づかないのかな。

日本はこういうときまわりの空気を読んで、みんなが大変なときだから、と声を出さず、同調圧力が働きやすいですね。すぐ全体主義になってしまう。よく言えば危機に際して協力的、なのかもしれませんが、本当はこれは非常に怖いことだと思います。

在宅勤務はほんとに節電に役立つの?

節電のために在宅勤務を広く適用していくという話もあります。
在宅勤務自体は、働き方の多様性を高め、過重労働を防ぎ、通勤地獄を緩和するという意味では大賛成で、普段からもっと普及すべきだと思っていました。

でも節電対策としてはどうなんでしょう?1000人のオフィスを閉めた場合に、1000人が自宅でエアコンとか電気つけて働いてもホントに目標%の節電ができるんでしょうか? オフィスとしては、20%節電できたのでOK!というつもりですかね。
一応試算して欲しいですよね、在宅勤務で増えた家庭の電力消費量を考慮しても10%節電達成!とか、その分足してみると5%増加でした、とか。。

まあこれをきっかけに在宅勤務が市民権を得るのであれば変化のきっかけとしていいですけど。
逆にこんなことでもないと日本は変化できないのね、という気持ちにもなりますね。。。

今年の夏、猛暑にならないことを祈ります。